前歯2本を折った話。その② 最終回
☆*:.｡. 前回はこちら .｡.:*☆
自宅の前でタクシー代を払っていると、自宅から母が出て来ました。
どうやら私が歯医者で治療しているときに先生の奥さんが自宅に電話をして母に事情を話していたようです。
母と自宅の中に戻ると…
母「はむ子！他に怪我は？体は痛くない？骨は折れてない？頭は？気分悪くない？」←優しい口調
私「大丈夫。前歯が折れただけみたい」
母「どこで転んだの？」←優しい口調
私「家の前。車庫から出てすぐ…」
母「車庫からバイクで出たの？」←やや厳しい口調
私「う、うん…」
母「車庫からバイクで出るなって前から言ってたでしょ！ だからバイク乗るの反対してたのよ！ だいだいアンタはいつもギリギリの時間にしか起きないし…ガミガミガミ」←怒りMAXヽ(#｀_つ´)ﾉﾌﾟﾝｽｺ!!!!
母のお説教はしばらく続きました。。。
後で知ったのですが、母は私が歯医者に行ってすぐ買い物から帰ってきたようです。
自宅の車庫・玄関・廊下・電話・保険証を入れている引き出しなど、私が通ったり触ったりしたところ全てに血が付いていたようで、バイクでバイトに行ったはずの私のバイクが車庫にあるのに私がいないから、私に何かあったと思い心配してた時に先生の奥さんから電話があり事情を聞いたそうです。(携帯電話のない時代なので…2回目w)
今は、あのとき母が激怒したのは私のことを心配したからだと充分理解していますし、心配かけて申し訳なかったなぁと思っています。
でも、このときは自宅に戻ってドッと疲れが出たのと口元が痛くてたまらなかったので、母の長いお説教はバイクで転んだことよりもしんどくて私にとって1番の試練の時でした (￣▽￣;)
長いお説教が終わり、バイト先に電話をすると最初電話に出た社員Ａとは違う人が出て…
私「はむやしきですけど…」
社員Ｂ「はむちゃん！バイクで交通事故にあったって聞いたけど大丈夫？入院するの？」
私「いえ、交通事故じゃなくて1人で転んだだけです。入院はしないけど前歯2本折って口元が腫れ上がってます」
社員Ｂ「え？前歯折った？！」
私「はいぃ… 腫れが引くまで1週間くらいかかるそうなのでしばらくバイトお休みさせてもらえますか？ 今はサザエさんのアナゴ君みたいな唇になってます…」
社員Ｂ「アナゴ君wwwww わかった！とりあえず1週間休みってことで店長に伝えるね。」
私「はいぃ… すいません。」
この後は自室に戻って寝ました。
夜、父が帰ってきました。
父は、母から私がバイクで転んで歯を折ったと電話で聞いていたのでいつもより早く帰ってきました。
母に起こされてリビングに行くと私の腫れ上がった口元を見た父と弟は大爆笑www
弟「姉ちゃん！アナゴ君やーんwww」
父からも怒られる！と思いましたが意外にも父は怒らずに「お前はドジやのぉ〜」と言いながら笑っていました。
それを聞いた母が「お父さんからもはむ子に何か言ってよ！ だいたい女の子なのにバイクに乗るなんて…ガミガミガミ」←怒りMAX再びヽ(#｀_つ´)ﾉﾌﾟﾝｽｺ!!!! と、またお説教。
この日 2度目の試練の時でした (￣▽￣;)
夕食後にこれからの治療の話を両親にしました。
- 折れた歯の根元が安定して腫れが引いたら歯型を取って差し歯を作る準備に入ること。
- 差し歯には保険適応内の見た目がイマイチな安価な物と保険適応外の見た目がいいけど高価な物があって、どちらか選べること。
- 先生からは前歯なので見た目の良い保険適応外の陶器製の差し歯(1本10万円)勧められていること。
私のバイト代では保険適応外の歯は買えないので両親に相談すると…
父「女の子なんだから先生が勧めた1本10万の歯を入れて美人にしてもらえ！」
母「じゃあ2本で20万ってこと？」
私「う、うん…」
母「20万って… そんなに高いの？」
父「いーやないか。母ちゃん、はむ子にお金準備してやっといて」
母「…はいはい」
私「お父さん、お母さん ありがとー」
やっぱり父は私に激甘ですwww
ただ、両親から原付バイク禁止令が出されました。
私もこの一件でバイクに乗ることが怖くなったので素直に受け入れました。
私の原付バイクは修理をして当時の彼氏(今の夫)に譲りましたw
それから1週間後…
口元の腫れは引きました。
その後は、週に1.2回 歯医者に通って差し歯を入れるための治療をしながら、虫歯治療もしてもらいました。
原付バイクで転んだ日から約1か月後、折れた前歯2本は1本10万円の美しい差し歯に生まれ変わって歯医者通いは終わりました。
これで『前歯2本を折った話』は終わりです。
が…
それから 月日は流れて
前歯を折ってから約10年後…
私はまたこちらの歯医者に行きました。
半年後に結婚することになったので、結婚前に虫歯などがあればその治療と歯のホワイトニングをしてもらいたかったのです。
先生にそのことを伝えると…
先生「はむ子ちゃん 結婚おめでとう！歯のホワイトニングするなら10年前に作った前歯2本の差し歯も新しくしようか！ 差し歯は僕からの結婚祝いね 」
私「えーーーっ！！ 差し歯頂いていいんですか？！ ありがとうございます」 ( ；∀；)←ホントに泣きましたw
先生「じゃ、はむ子ちゃん お口 あーんして」
私「あーん♡」(*^◯^*)
先生は、結婚式に間に合うように治療計画を立ててくれました。
差し歯を作り直す時は、先生が歯科技工士さんも呼んで、先生・歯科技工士さん・歯科衛生士さん・先生の奥さん(←何で？) 全員で私の口の中を覗き込みながら あーでもない こーでもない と差し歯の話をしていました。
私は口を開けたままジッとしてるだけwww
先生の治療計画通りに新品の差し歯へ交換とホワイトニングが終わり、結婚式をめちゃめちゃキレイな歯で迎えることができました。
◯◯歯科の先生、先生の奥さん、歯科技工士さん、歯科衛生士の皆さま 本当にありがとうございました♡m(._.)m♡
先生から結婚祝いで頂いた前歯2本の差し歯は今も私の口の中で活躍中です (^^)
現在 通院している歯医者の先生からも「前歯の差し歯すごくキレイだねー」と言われました。
最後までお読みいただき
ありがとうございました m(._.)m
はむやしき (๑´罒`๑)ﾆｯ!!
